刺さった棘を周りにも飛ばす
ふぁとふ、正式名称は「from A to F」(以下ふぁとふ)。制作者はつぶさん、ひこーきさん。
マルチジャンル・ホラーTRPGインセインのシナリオの一つである。シナリオの一つ、というと少し語弊があるかもしれない。
はじめに行っておくがこの文の羅列にシナリオのネタバレは一切ない。8割の自分語りと2割のシナリオの説明で構成されています。あと基本フォロワーとちょっとその周辺ぐらいが気まぐれで見てる程で話します。やりたいなら回させろ。
ふぁとふは、1人用4シナリオ+その4シナリオをプレイしたものだけが遊べる1シナリオからなる全5シナリオのキャンペーンシナリオだ。しかし、4シナリオに順序はなく、世界観やPCの生い立ちも全て違う。あるものは夢を見て、またあるものは記憶を取り戻す旅に出る。シナリオごとに完全に別物のシナリオが用意されている。では何故キャンペーンと呼ばれているのか。その謎は最後の5シナリオ目にあるのだがそこは是非自分の足で確かめてほしい。
取り入ってふぁとふを説明する際、よくどう表現したら良いのか、悩む。通常の恐怖を味わうインセインとは違うし、似たようなもので「Room-0-」のようなしんどさがあるかと言われたらまた別だとは思う。
(「Room-0-」もこさん制作の2人用インセイン特殊型。RPで心を抉りたい方にオススメ)
だがしんどい。とてもしんどい。私はしんどい。
暖かいようで、儚さや切ない気持ちにもなり、でも笑いも含まれている。なんだこのシナリオ達。超お得パックか。
1人用ということもあり大体一つにかかる時間は2〜3時間。1シナリオ終わるごとに短編小説を読んだのような気持ちになります。シナリオも優しい制作者様方のお陰でシンプルでわかりやすい進行になっており、特にインセイン初心者の方にはぴったりだと思う。みんなもやろう。ふぁとふ。
私がふぁとふをPLしたのは昨年の5月頃。懐かしい。今でも5シナリオ目の結末が脳裏に焼き付いている。きっとここまでふぁとふに抉られ、ふぁとふを愛したのはアレがあったからだろう。もちろん詳しくはネタバレになるので言えないが。(その時の感想はあまりにも自我剥き出しなのでメモにしたためてふせったーに垂れ流すのを渋っている。)そしてGMを始めたのは9月である。
GMをしよう、と思ったきっかけは生放送企画が告知されたからだ。
「見たいけど自分もやりたいから見れない。」
これ、放送見るTRPGプレイヤーのあるあるだと思うんですけどそんな声がチラチラ出てきて、そして私も「アレは見るんじゃなくて自分でPLしてから見てほしい。」と願った。
言うてまだまだGM自体に不慣れで、やる気だけはあります!状態だったのでポロポロとしか声をかけれなかったが、ありがたいことに何人かに回させていただいた。その人達が放送を見たのかはわからないけどふぁとふ、という素敵なシナリオを少しでも知れ渡らせれたなら嬉しい限りである。そして最近、またおこがましいながら布教活動を始めて5卓抱えてる。いや入れすぎだろ。ほいほい声をかけるな。いやでも全人類にやって欲しくない?
ふぁとふ。大好きなシナリオです。何が良いかって言われたとき、私は語彙力が乏しいので「自分の心を揺さぶられたから」としか言えません。ふぁとふはいいぞ。この気持ちを伝える言葉を誰か教えてくれ。
素敵な世界観とそれを彩るNPCたち。そして制作者でもあるひこーきさんの超美麗イラスト。いやひこーきさんのイラスト好き。愛してる。
色んなものが相まって、私みたいな人間にはとても刺さるんだと思います。私みたいな人間ってなんだ、そんなの他にいてたまるか。
プレイしたい方は、できれば何もネタバレなしに初めてほしい。もちろん、放送を見てしまっても願望があれば自分のふぁとふを経験したって構わない。最近、インセインで秘密を知ってても2回目として回されてる卓をいくつか見かける。私はそういうのも好きだ。蜃気楼の夢2回目やりたい。
長々と語って全く良いところを説明できた気がしないので、とりあえず内容宣伝されてたツイート貼っときます。
【C92宣伝2/3】新刊①1人用インセインシナリオ集「from A to F」(作:つぶ・ひこーき)A6文庫本でそれぞれのシナリオの世界観を1冊ずつに落とし込み、5シナリオ(計5冊)をセット販売とします。#C92 #TRPG pic.twitter.com/yjG1eHDxQV
— ひこーき@3/16-4/15 うる☆かわ (@icanfllllly) 2017年7月23日
残念なことにこちらのシナリオの頒布は終わってしまっている…のですがとにかくシナリオ集も素晴らしい。文庫本サイズ。本当に細かい部分までこだわられている。でもシナリオ本を買う機会がないならもうやるしかないのでは(?)
こういうシナリオが好きだ、という人には切実に、是非やっていただきたい。
私はしばらく…前述の通りなので、新規で卓を立てるのは難しいのですが、今の卓が終わったらまた声かけたり声かけてもらえたら回したいなと思ってます。みんなもやろう。ふぁとふ。
ただ人見知りなので、基本知り合いには即答でやろうぜ!って言えますがまじで知らん人はすまん……もうちょい私に勇気があれば公募とか…してみたいですね…。
まあ別に私じゃなくても良いんですけど。ふぁとふ回せる人間、なんやかんやたくさんいると思うので。
あと私の方がふぁとふ好きなのに!こんなの全然良さ伝わってないよ!って人間、いたらすみません。いたらここまで読んでないか。
ふぁとふはインセイン、及びTRPGにおいて私の中で特に影響を受けたシナリオなので、広まってほしいし、好きって伝えたかったのでこんな文を書いてしまいました。私もこんな素敵なシナリオ書けるようになりたい。これは今年の目標です。
そして最後に、このシナリオを制作されたつぶさんひこーきさんに最大級の感謝を。お二人のシナリオ大好きです。
今日も1人、ふぁとふの世界にご案内します。どんな物語を創るのか。これからも素敵なシナリオをお借りして、素敵なふぁとふの世界を色んなPLの方と歩んでいきたいと思います。